リスクに備える

新型コロナ対策としてマスクをするのが当たり前の日常になっている。新型コロナ感染防止のためである。しかしながらコロナ以外にも人は様々なリスクを背負って生きているのだ。現在の日本では1日あたり約3,000人が亡くなっている。新型コロナの死亡者数はそのうちの約50人~60人、割合でいうと約2%である。死亡者数の2%をこれほど過剰反応して経済を鈍化させてしまうのは、人間が感情の生き物であり、偏向報道のマスコミにあおられて冷静に物事を判断できない証拠である。ちなみに死因の半分以上ががん・心臓病・脳血管疾患によるものである。交通事故でも1日あたり100人以上が死亡している。リスクに備えるのは確かに大切なことであるが、過剰に反応しすぎると様々な不利益が発生する。まさに「過ぎたるは及ばざるが如し」なのである。今日本に必要なのは、医療資源の適切な配分と経済とのバランスを図りつつ全体最適化を目指したリスク管理である。ワクチン接種がある程度普及し、今やコロナ対策のフェーズは完全に変わった。治療薬が出来るまでの間、コロナと上手く付き合っていかなければならないのだ。新型コロナの感染症分類を5類に移行し、勇気を持って前に進んでいこう。繰り返すが、人は日々リスクを背負って生きている事を忘れてはならない。